医療費控除、10万円に達しないとだめ?
相談内容
回答
医療費控除の対象となる医療費は、次の①から②を控除した金額(200万円が限度)となります。
①治療を目的とした医療行為に支払った費用及びそれに付随する医薬品、医療器具の購入代金、介護保険の対象となる介護費用等から保険金等で補填される金額を控除した金額。
②その年分の総所得金額等×100分の5(10万円を限度とする)です。
質問者の方は、恐らく②の金額を10万円と勘違いされているようです。
②の金額が10万円ということは、逆算すると総所得金額等が200万円以上の人のことです。
(①及び②の計算は、セルフメディケーション税制以外の通常の医療費控除)
しかし納税者の中には、200万円以下の方も多くいらっしゃいます。
例えば、
(イ)年金収入が250万円の65歳以上の方は、140万円
(ロ)パート収入が250万円の方なら167万円
(ハ)また、自営業者で年間600万円の売上で必要経費が450万円の場合は150万円
と総所得金額等が異なってきます。
従って、それぞれについて②を計算すると、
(イ)70,000円
(ロ)83,500円
(ハ)75,000円
質問者の方だけでなく、多くの方が10万円だと思い込んでいるのは、サラリーマンを対象としているからだと思われます。
(総所得金額等が200万円ということは、年収が約298万円)