小平・西東京、東久留米・小金井・国分寺・東村山の税理士相談を承ります

小平の税理士に相談するならーはざま会計事務所ー
小平・西東京、東久留米・小金井・国分寺・東村山の税理士相談を承ります

相続・贈与・譲渡・顧問税理士・会社設立

税金コラム お知らせ

確定申告における”勘違い”~譲渡所得~

税金コラム

3月に入り、確定申告もいよいよ後半戦に突入した。

確定申告時での誤りの多い項目である、不動産の売却時の譲渡損益の扱いついての話をしたいと思う。

一般的に、不動産を売却して利益が発生した、あるいは損失が発生したというのは、売却価格と購入価格との差額がプラスになったかマイナスになったかで判断すると思われる。

だから自分の売却した不動産がどちらになるのかは、両者を単純に差し引き計算すれば分かるであろう。

ただし、確定申告における売却損益を計算する際に留意しなければならないのは、購入時の価格を単純に差引いてはいけないということだ。

言うまでもなく不動産というのは、土地等(土地または借地権や敷地権等のような土地の上に存する権利を含む)及び建物のこと。

譲渡所得の計算においては、あくまで物理的な価値の減少分を考慮しなければならない。

つまり土地等については、物理的な価値減少分は地割れ等のようなもの以外は基本的にはあり得ない。

しかし建物については、使用等による物理的価値が減少するのは、例えば新車の納車時から年数が経つほどに価値(下取価格)が下がってしまうのと同じ理屈である。

従って、譲渡所得=譲渡収入(売却収入)-土地と建物の取得費(*)(取得価格ではない)-譲渡費用となります。

*土地・・・土地の購入価格その他の付随費用

建物・・・その建物の購入価格(建築価格)から建物の構造・用途に応じた法定耐用年数の1.5倍に相当する年数に経過年数を乗じた金額を控除した残額

また、これらの購入当時の取得価格が分かるものが残っていなければ、売却価格の5%が取得費となる。

だから、例えば昭和の時代に購入した新築住宅(木造モルタルとする)を令和4年中に譲渡した場合の建物の取得費は、耐用年数が20年だからその1.5倍で30年となる。

するとその耐用年数は、令和4年には全て経過してしまっているので取得費は残っていないということになる(正確には建物の取得価格の5%は残さなければならないが)。

つまり、売却収入から差引く建物の取得費は5%なので、売却損になると思っていたら売却益が発生してしまったということも起こり得る訳だ。

そうなった時に、居住用財産を譲渡した場合の3000万円控除、特定居住用財産の買換え特例等の特例を適用するためには申告が要件となってくるので、今一度確認しておきたい。

-税金コラム, お知らせ

© 2024 小平市の税理士に相続税申告を相談するならーはざま会計事務所