20店舗を超える金融機関口座の遺産分割の方法は?
相談内容
相談者は、被相続人(既に配偶者は死亡)の子供6名
相続財産は、預貯金・有価証券等の流動資産のみ。
しかし、その金融機関及び証券会社の登録口座の店舗数が20を超えるため、それらを6人の相続人に均等に名義変更をしなければならないと困ったご様子でした。
回答
遺産の分割の方法として、次の3つの方法から検討します。
① 現物分割(遺産の現物をそのまま分配する方法で最も一般的)
② 換価分割(遺産を売却などにより換価して分配する方法で、遺産の種類が金銭以外の不動産などの時に行われる)
③ 代償分割(特定の相続人に相続分を超える額の財産を取得させる代わりに、他の相続人に対してその超える部分の額に相当する代償金を支払う債務を負担させるという方法)
この代償分割は、例えば不動産のような単独で利用したい、共有にすると後々不都合が生じる、換価しづらいなどの場合によく利用しますが、今回の相談に対しては、相続人の代表者が全ての預貯金・有価証券を相続して、他の相続人に対して代償金を支払うという内容のことを提案しました。
これにより、手続きも比較的スムーズに行えました。
ただしこの代償分割は遺産分割の中で行うことが大前提ですので、遺産分割協議書への支払日と金額の記載及びそれらの確実な実施をお願いしました。